「基礎断熱+床ガラリ」のメリット・デメリット|換気の仕組みや設置時の注意点を解説

基礎断熱と床ガラリを組み合わせた住宅は、快適な室内環境を実現できる一方で、仕組みを正しく理解したうえで採用することが大切です。
そこで今回は、「基礎断熱+床ガラリ」の基礎知識とメリット・デメリットをご紹介します。
気になる配置やデザイン性についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<コラムのポイント>
- ・「基礎断熱+床ガラリ」の住まいは、床下も室内と同様に換気を行うことで、快適な室温を保ちやすい点がメリットです。
- ・床ガラリは室内の複数箇所に設置する必要があるため、メンテナンス性やデザイン性の面でデメリットと感じる方もいます。
- ・不便さやデザイン性の低下を感じない床ガラリの配置を検討し、効率的な換気設計を提案してくれる、床下換気の実績豊富な住宅会社に相談することをおすすめします。
愛知・名古屋の国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりを手掛けています。
「基礎内までしっかり換気できる住まい」を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
床ガラリとは|基礎断熱の換気の仕組みを解説

床ガラリとは、床下と室内をつなぐ空気の出入り口のことです。
床面に開口部を設け、格子状などのガラリをはめ込んで仕上げます。
ガラリは換気のための設備として使われることが多いですが、空調設備とつないで冷暖房効率を高めるために採用されるケースもあります。
基礎断熱の家は床ガラリがあるのが一般的
一般的に、基礎断熱の家では床ガラリを設けています。
基礎断熱とは、建物の基礎の外側に断熱材を入れ、床下も室内の一部として扱う断熱方法です。
そのため、床下は外気の影響を受けにくく、室内と同じような温度に保たれます。
このような工法では、床下の空気も室内に循環させる必要があるため、床ガラリを通して空気の流れをつくる仕組みになっています。
床ガラリがない住まいの換気方法
床ガラリがない住まいは、基礎断熱ではなく床下断熱を採用していると考えられます。
床下断熱とは、フローリングの下に断熱材を施工し、床下空間を室内とは切り離して外部として扱う断熱方法です。
そのため、床下と室内をつなげてしまうと断熱性や気密性が低下してしまいます。
床下断熱では、基礎内は外気を取り入れて換気する仕組みのため、床ガラリは基本的に設けられません。
基礎断熱・床下断熱については、こちらのコラムをご覧ください。
▷関連コラム:基礎断熱で後悔しないためにやるべき5つのこと|デメリットや床断熱との違いも解説
「基礎断熱+床ガラリ」を採用するメリット

▷施工事例:愛知県小牧市注文住宅|おしゃれな黒いガルバリウム外壁
「基礎断熱+床ガラリ」の組み合わせを採用するメリットをご紹介します。
効率的に床下と居室の空気が循環する
基礎断熱の住まいに床ガラリを設けることで、床下と居室の空気が効率的に循環します。
これにより、建物内の温度ムラを抑え、家全体を快適な環境に保ちやすくなります。
また、基礎内の空気が滞りにくくなるため、結露やカビの発生を抑えやすいのもポイントです。
床が底冷えしにくい
「基礎断熱+床ガラリ」の組み合わせは、床が底冷えしにくいのもメリットです。
床下断熱の場合、基礎内が外気と同じ温度になるため、床にも冷気が伝わりやすくなります。
一方で、基礎断熱は床ガラリによって基礎内にも室内の空気が循環するため、床下の温度が安定して冬でも床が冷えにくくなります。
効率的にハウスダストを除去できる

ガラリによって床面で排気ができるため、ホコリを舞い上げにくく、床上に溜まったハウスダストを効率よく排出できるのもメリットです。
床下に第一種換気システムを設置すれば、より効率的な換気が可能になります。
また、換気システムをデッドスペースである床下に設置することで、居住空間を広くできるのもポイントです。
▷関連コラム:第一種換気の「熱交換型」とは何か|仕組みや種類、メリット・デメリットを解説
地中熱を活かしやすい

「基礎断熱+床ガラリ」の住まいでは、地中熱を活かした換気や冷暖房を取り入れることが可能です。
地中は年間を通して温度変化が少ないため、その熱を利用して外気をあらかじめ温めたり冷やしたりしてから室内に取り込むことができます。
外気を一度床下空間に取り込み、地中熱の影響を受けた空気を床ガラリを通して室内に循環させる仕組みです。
これにより、冷暖房の負荷を抑えながら、安定した室内環境をつくることができます。
▷関連コラム:冬も「暖かい家」にする12の工夫|構造・性能・設備・間取りのポイントを解説
壁面がすっきりする
床面に給気口や排気口を設けることで、壁面に設備が露出しないため、空間をすっきりと見せることができます。
アクセントクロスなどを使った場合、壁に給排気口があると悪目立ちするケースがありますが、床面なら目立ちにくいです。
広い壁を活かしてアクセントウォールを採用したり、背の高い家具を設置したりと、空間デザインの幅が広がります。
「基礎断熱+床ガラリ」を採用するデメリット

「基礎断熱+床ガラリ」の組み合わせを採用するデメリットをご紹介します。
ガラリにゴミが溜まりやすい
床面はホコリや髪の毛などが落ちやすいため、床ガラリのフィルターにもゴミが溜まりやすいという特徴があります。
ゴミを放置すると換気効率が低下してしまうため、定期的な掃除が欠かせません。
掃除機で吸い取るなど、お手入れの仕方は比較的簡単ですが、設置数が多い場合は掃除の手間がかかることもあります。
また、ガラリの仕様によっては取り外し方が複雑な場合、メンテナンスが負担に感じやすいです。
定期的にフィルターの交換が必要
フィルター付きのガラリの場合、定期的に交換が必要です。
推奨されるタイミングで交換しないと、衛生面が気になったり換気効率が落ちたりすることがあります。
あらかじめ交換する頻度や価格を確認し、無理なく続けられるか検討しましょう。
物を落とすリスクがある
フィルターがなく、直接床下とつながっている床ガラリは、物が落ちるリスクがあります。
基礎内に落ちてしまうと取り出すのが大変なケースもあるため注意しましょう。
また、物が落ちにくいように網が付いたタイプでも、小さなお子様が隙間に指を入れたり、いたずらするケースもあるため気をつけたいポイントです
デザインによっては目立つ
床ガラリは、デザインによって悪目立ちするのが気になるポイントです。
床ガラリのバリエーションは限られているので、個性的な床材や色味を選んだ場合は、デザインに合わないこともあります。
事前に床ガラリのデザインや色味、素材などを確認しておくと安心です。
仕様によっては寒さを感じやすい
建物の仕様によっては、床ガラリから冷気が入って寒く感じる可能性がある点がデメリットです。
この現象は、次のような理由が考えられます。
- ・基礎断熱の性能が不足している
- ・断熱材の気密性が低く、外気の影響を受けている
- ・床下の空気が十分に暖められていない
- ・換気計画が適切でなく、冷たい空気が流れ込みやすい
- ・ガラリの位置や数が適切でないため、冷気が滞留しやすい
基礎と室内が一体の換気方法は、床下の断熱性・気密性の高さが、居住空間の快適性に大きく影響します。
また、「基礎断熱+床ガラリ」の実績が少ない住宅会社の場合、施工に問題がある可能性があるため注意が必要です。
基礎内の状態が気になりやすい
床下と室内がつながった「床ガラリ」のある住まいは、基礎内の状態が気になりやすいです。
床下にホコリやゴミが溜まっていないか、カビや虫が発生していないかなど、普段見えない部分への意識が高まります。
基礎内の環境が悪いと、室内にも影響が出るリスクもあるため、定期的な点検やメンテナンスが重要です。
床ガラリを設置する際の注意点

基礎断熱を採用し、床ガラリを設置する際の注意点をご紹介します。
動線上に設置しないよう配慮する

▷施工事例:名古屋市注文住宅|鉄骨階段×吹き抜けのあるリビング
床ガラリの位置は、動線上に配置しないように配慮することがポイントです。
動線上に配置すると、歩く際につまずいたり違和感を覚えたりしやすく、日常生活の中でストレスを感じる原因になることがあります。
設計士に換気の効率を考慮してもらいつつ、壁際や部屋の端、クローゼットやパントリーなど収納空間の端など床ガラリがあっても支障のない場所を選びましょう。
家具やラグの下敷きにならないように計画する

▷施工事例:愛知県常滑市注文住宅|こだわりのエントランスファサード
床ガラリが家具やラグの下敷きにならないように注意が必要です。
物で覆われると床ガラリが機能しなくなり、換気が不十分になる恐れがあります。
上の事例では、ソファの設置場所の外側に床ガラリが配置されるように計画し、干渉を防ぎました。
家具のレイアウトを決めるだけでなく、具体的なサイズまで考えておくと、失敗を防ぎやすいです。
効率よく空気が循環するようにバランスよく配置する
床ガラリは、換気設備としての機能性を十分に発揮できるような配置を考えることがポイントです。
使い勝手や見た目ばかりを重視して位置を決めると、家の片側に床ガラリが偏り、換気効率が低下する可能性があります。
また、床下換気の実績が少ない住宅会社の場合、適切な位置や必要な数が十分に検討されず、期待する換気効果が得られない恐れもあります。
「基礎断熱+床ガラリ」を採用する場合は、標準仕様として取り入れている実績豊富な会社に依頼すると安心です。
フィルターの有無や掃除の方法を事前に確認する
床ガラリのメンテナンス性を事前に確認することもポイントです。
- ・日常的な掃除が必要なのか
- ・ガラリの開け閉めはどのようにするのか
- ・フィルターが付いているのか
- ・フィルターの費用や交換頻度はどのくらいか
こまめな掃除が必要な場合、ご家族内で「いつ・だれがやるのか」などのルールを設けておくと、取り組みやすいケースもあります。
また、換気システムや床ガラリの部品の交換費用なども将来必要なコストとして見込み、予算やローンの借入額を検討しておくと安心です。
床と調和するデザイン性なのかチェックする

▷施工事例:愛知県津島市注文住宅 平屋の家|塗り壁の北側玄関とデザインウォール
床ガラリのデザインは各メーカーによって異なるため、事前に確認することが大切です。
床材と調和する床ガラリがない場合、施工後に見栄えが気になることがあります。
デザインや色が合わない場合は視線に入りにくい位置につけるなど、配置の工夫によって対策することも可能です。
事前に風の出入りを体感できると安心

床下から上がる冷気が気になる方は、事前に「基礎断熱+床ガラリ」が採用された住まいを体感できると安心です。
上の事例は、当社モデルハウスの廊下の端に設置した床ガラリの給気口です。

こちらは同モデルハウスのトイレに設置された、床ガラリの排気口です。
実際に風の出入りやデザイン性、メンテナンス方法などをご体感いただけます。

担当者がご案内する「有人見学」とスタッフがつかない「無人見学」がお選びいただけますので、お好きな方法で心ゆくまでご覧ください。
▷本格派ジャパンディモデルハウス「Hygge」の詳細・ご予約はこちら
まとめ
「基礎断熱+床ガラリ」を取り入れた住まいは、床下も室内と同様に換気をするため、床の底冷えを軽減したりハウスダストを効率的に排出したりできます。
床ガラリは建物内の複数箇所に設置するため、生活動線を妨げない配置計画が重要です。
基礎断熱や床下換気を標準仕様で採用しており、実績が豊富な住宅会社に設計を任せることをおすすめします。
国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりを手掛ける名古屋の工務店です。
60年以上にわたり愛知県で家づくりを続けてきた弊社に、ぜひお気軽にご相談ください。
監修者情報

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国松工務店では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
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