通気断熱「WB工法」とは|愛知県名古屋の認定店「国松工務店」が仕組み・特徴を分かりやすく解説

通気断熱「WB工法」は、住む人と建物の健康を守ることを考えてつくられた工法です。
こちらのコラムでは「WB工法」の仕組みやメリット・デメリットを、愛知県名古屋市の認定店である国松工務店が分かりやすく解説します。
室内の空気環境や建物の耐久性を重視したい方にぴったりの工法ですので、ぜひ最後までご覧ください。
<コラムのポイント>
- ・「WB工法」は、特殊な通気口や内壁材などを使用して住まいの通気性を高め、空気環境を整える工法です。
- ・季節によって通気口が開閉するため、外気の影響を受けにくい住まいをつくることができます。
- ・「WB工法」の住まいは認定を受けた工務店のみが施工できるため、お近くの認定店へご相談ください。
愛知・名古屋の国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりをする工務店です。
当社は「WB工法」の認定工務店として、住まいの性能とご家族の健康を両立する住まいをご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
Contents
通気断熱「WB工法」とは

通気断熱「WB工法」を一言で説明すると、内壁の透湿性を高めて通気層の流れをコントロールすることで、壁内・室内の空気環境を整える工法です。
仕組みを分かりやすく解説します。
「WB工法」の仕組み
「WB工法」では、気候に合わせて壁内の通気を調整できる仕組みと内壁の透湿を実現し、住まいの快適性を高めることに成功しました。
WB工法の通気の流れを紹介します。
| 夏場 | 冬場 |
|---|---|
①外気よりも涼しい床下から空気を取り込む ②床下で取り込んだ空気の温度が下がる ③壁内の空気が上昇しながら通気する ④室内にある湿気や有害物質も含んだ空気が壁内へ ⑤湿気・有害物質・熱気を含んだ空気を屋外へ排出 |
①特殊な通気口により床下から入る冷気を遮断 ②室内にある湿気や有害物質も含んだ空気が壁内へ ③乾燥した空気が壁内を上昇しながら通気する ④有害物質を含んだ空気を屋外へ排出
|
| ・夏場でも室内は温度が上がりにくい ・部屋の湿気や有害物質も効率的に排出できる |
・冷気を取り込まないため室内の温度を保ちやすい ・室内の有害物質を効率的に排除できる |
夏場と冬場で空気の流れが異なるため、気温に合わせた換気が実現可能です。
これにより、快適性向上・結露防止・有害物質除去などの効果をもたらします。
「WB工法」は通気口と内装材が特長的
「WB工法」の特徴的なポイントをご紹介します。
- 気温に反応する「形状記憶合金」を通気口に使っている
- 内壁に湿気や有害物質を通す内装材を使っている
それぞれの特徴を確認しましょう。
【気温に反応する「形状記憶合金」を通気口に使っている】

「WB工法」では、外気を取り込む通気口に、気温の変化に反応する「形状記憶合金」を使っています。
形状記憶合金は、暑いと縮んで寒いと伸びるという性質を持つものです。
この伸び縮みを活かして、気温によって自動で開閉する通気口を取り入れています。
これにより、手作業による開閉がいらないため効率的で、機械にも頼らない省エネなシステムが実現しました。
【内壁に湿気や有害物質を通す内装材を使っている】

内壁に湿気や有害物質を通す内装材を使っている点も「WB工法」の大きな特徴です。
通気口の工夫によって外気から取り込む空気を調整しただけでは、断熱性は高まるにしても、室内の湿気や有害物質は排除できません。
そこで、内壁に土壁のような透湿透過性の高い内装材を採用し、化学物質や臭いを含んだ室内の湿気が壁内へ移動する仕組みを作りました。
壁内へ移動した湿気はそのまま屋外へ排出されるため、室内のきれいな空気環境が保たれる仕組みです。
一般的な在来工法との違い
一般的な在来工法との大きな違いは断熱性の高さです。
在来工法は、構造体の結露やカビを防ぐために「WB工法」と同様な通気層を設けていますが、外気をそのまま取り込む方法が一般的です。
冬場の冷気が通気層から室内に伝わって室内温度が下がるため「在来工法は寒い」と言われていました。
「WB工法」では、通気口の工夫により冬場の冷気をシャットアウトできるため、室内の温度低下を防ぎやすくなります。
高気密・高断熱住宅との違い
現在は、熱を逃さず隙間を減らした「高気密・高断熱住宅」が主流で、室内の温度を快適に保ちやすいですが、部屋に湿気や有害物質が溜まりやすいなどのデメリットもありました。
このため、現在は「24時間換気システム」が義務化され、室内の空気を常に入れ替えて安全で快適な環境を保つことができています。
しかし、工法によっては壁内の換気が不十分であり、時間と共に構造体のカビや腐食が発生するケースもゼロではありません。
「WB工法」では室内の湿気や有害物質が通気層へ移動し、屋外へ排出できるため、機械による「24時間換気」は不要です。
これにより、換気システムにかかるランニングコストを削減し、稼働音による不快感なども取り除くことができました。
実際に「WB工法」は、24時間換気システムがなくても十分な換気ができると国に認められています。
平成18年8月11日、待望の大臣認定証書が交付された。「WB工法で建てた家には24時間換気設備は不要である」と国が認めた証である。
通気断熱「WB工法」のメリット

通気断熱「WB工法」のメリットを改めて確認しましょう。
①シックハウス症候群の発生を抑えられる
「WB工法」は透湿透過性のある内装材を採用しているため、有害物質を含んだ湿気が通気層から屋外へ排出されます。
そのため、シックハウス症候群の原因となる有害物質を効率的に除去することが可能です。
きれいな空気環境を保つことができるため、健康的で快適な暮らしを送れます。
②室内の湿度を自然とコントロールできる
「WB工法」は室内の湿度を自然とコントロールできる点も魅力です。
特に梅雨時期や夏場は室内に湿気が溜まりやすいですが、通気層へ湿気を逃がすことができるため、部屋がジメジメしません。
快適な湿度が保たれた住まいは、居心地が良いのはもちろんのこと、壁や衣服などのカビ発生防止にもつながります。
③壁内の結露やカビの発生を防げる
「WB工法」は、壁内の結露やカビの発生を防ぎ、構造体の健康を守ることができます。
通気層は特殊なファンモーターで空気を動かす仕組みにより、効率的に通気層の湿気や熱気を排出することが可能です。
壁内に水分が留まりにくく、室内との温度差も抑えられるため、室内だけでなく壁内も快適な環境が保たれています。
④省エネ性が高く冷暖房費を抑えられる
「WB工法」を採用した住まいは省エネ性が高く、冷暖房費を抑えられます。
夏場は床下の涼しい空気を通気層に取り入れるため、室内の温度が上昇しにくいです。
また、冬場は通気口を閉じて冷気が入り込むのを防ぐため、室内の熱が逃げにくくなります。
その結果、少ないエネルギーで冷暖房できるようになり、光熱費の節約を実現することが可能です。
⑤生活臭を除去できる
「WB工法」は生活臭を除去できるのもうれしいポイントです。
室内のニオイは水に溶けやすい性質を持つため、湿気と一緒に空気中に漂っています。
「WB工法」では透湿透過性のある内装材によって、ニオイを通気層から屋外へ除去することが可能です。
実際に行われた「アンモニア臭気損失実験」では「WB工法」の家での消臭力の高さが認められています。
通気断熱「WB工法」のデメリット

通気断熱「WB工法」のデメリットをご紹介します。
初期費用がかかりやすい
「WB工法」の住まいは、特許を取得した部品を扱ったり特殊な断熱材や内装材を取り入れたりするため、一般的な在来工法と比べて初期費用がかかりやすいです。
しかし、24時間換気が不要であり冷暖房費も抑えられるため、入居後のメンテナンス費や光熱費などのランニングコストが抑えられます。
そのため、住まいにかかるトータルコストを考えると、必ずしも「WB工法の住まい=高い」というわけではありません。
基礎部分の通気口が目立ちやすい
「WB工法」の住まいは、床下から外気を取り入れるために、基礎部分に通気口を設けます。
近年の住宅では基礎と土台の間に通気パッキンを設けたり、室内と床下をつなげたりして換気するケースが多いため、デザインがすっきりした基礎が多いです。
そのため、細部の見栄えまでこだわる方にとっては「WB工法」の基礎デザインがデメリットになるかもしれません。
ただし、ウッドデッキや植栽を設けるなどの外構によって十分に対策が可能なため、デザイン性を高めたい場合は検討しましょう。
ビニールクロスの使用が制限される
「WB工法」は、透湿クロス・珪藻土・漆喰などを使用するため、一般的なビニールクロスを広範囲に使うことができません。
そのため、ビニールクロス特有の色や柄を取り入れたい方にとってはデメリットとなります。
ただし、透湿透過性の高い壁材を使うことで、湿気・有害物質・ニオイを除去できるなどのメリットも多いです。
照明やカーテン、インテリアなどで色・柄を取り入れ、お気に入りの住まいにコーディネートしましょう。
愛知・名古屋の国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりをする工務店です。
「WB工法」の認定工務店として、ご家族と建物の健康を守る住まいをご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
「WB工法」は注文住宅でも採用できるのか

「WB工法」は注文住宅でも採用することができます。
そのため、ライフスタイルに合った間取りや好みのデザインを採用したい方にもおすすめの工法です。
ソフト面における大きな制限はない
「WB工法」は、間取りや設備などに大きな制限はありません。
ご家族の暮らしに合わせて部屋数や広さ、使い勝手の良い動線などを採用できます。
また、キッチンや浴室などの設備も自由に選べるため、理想のデザインの住まいを実現可能です。
「WB工法」の認定工務店のみが施工できる
「WB工法」は、認定を受けた工務店のみが施工できるため、すべての住宅会社が施工できるわけではありません。
とはいえ、全国に認定工務店はあるため、建築地に関わらず対応してもらえるケースが多いです。
2025年9月時点で代理店は29店、全国の会員数は789人に達しており、愛知県では50社もの工務店が「WB工法」の考えに賛同して認定を取得しています。
愛知県名古屋市「WB HOUSE」の宿泊体験で住み心地をチェック

愛知県名古屋市では「WB工法」を採用した住まいに宿泊体験ができ、実際に住み心地を体感できます。
また、建物内には模型や体験ルームがあり、「WB工法」についての知識を深めることも可能です。
壁に透湿クロスを貼った「WB HOUSE」とビニールクロスを貼った「一般住宅」の両方を体験できるため、空気感・湿度・結露状況の違いを実際に比較できます。
「WB工法」の魅力を詳しく知りたいという方は、ぜひ「WB HOUSE」をご活用ください。
愛知・名古屋の国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりをする工務店です。
「WB HOUSE」の宿泊体験を利用したい方は、国松工務店までお気軽にお問い合わせください。
まとめ
「WB工法」の住まいは、ご家族と建物の安全を守り、暮らしの快適性を高める通気工法です。
ご自身での操作が不要で、間取りの制限などもないため、デメリットが少ない工法であると言えます。
「WB工法」の認定工務店に相談し、ご家族が安心して暮らせる住まいをぜひ実現してください。
国松工務店は、「家を創り、家族を創る」をモットーに、快適性とデザイン性にこだわった家づくりをする名古屋の工務店です。
「WB工法」の認定を受けた愛知県の工務店ですので、建築地に該当する方はぜひお気軽にお問い合わせください。
監修者情報

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国松工務店では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
家づくりのご相談なら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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